ごち祭のお役立ち情報ブログ
1. はじめに|キッチンカー開業で一番多い悩みは「何から始めるか」
キッチンカー開業を考え始めたとき、多くの人が最初につまずくのが「結局、何から手を付ければいいのか分からない」という点です。車両の準備、設備の購入、営業許可の取得、メニュー決定、仕入れ先探しなど、調べれば調べるほどやることが増え、全体像が見えなくなってしまいます。
特に初めての開業では、「先に車を買うべきか」「メニューを決めてから設備を揃えるべきか」「売れるメニューって何なのか」など、判断に迷う場面が次々と出てきます。SNSやネット記事を見ると成功事例ばかりが目に入り、「これも必要なのでは」「あれも揃えないとダメなのでは」と不安が膨らみがちです。
しかし実際には、キッチンカー開業で重要なのは“全部を一度に完璧にやろうとしないこと”です。順番を間違えず、現実的な規模感で準備を進めることで、無駄な出費や遠回りを避けることができます。逆に、流れを理解しないまま勢いで進めてしまうと、後から設備が使えない、メニューが回らないといった問題が起こりやすくなります。
本記事では、キッチンカー開業前にやるべきことを整理しながら、「どこから始めれば失敗しにくいのか」「売れるメニューを考えるうえで何を優先すべきか」を実務目線で解説していきます。これから開業を目指す方が、迷わず一歩を踏み出すための道しるべとして、ぜひ参考にしてください。

2. キッチンカー開業までの全体像を把握しよう
キッチンカー開業をスムーズに進めるために、まず大切なのは「全体の流れ」を把握することです。細かい準備に入る前に、どんなステップを踏むのかを理解しておくだけで、判断の迷いは大きく減ります。
キッチンカー開業は、大きく分けると
①方向性を決める → ②必要なものを揃える → ③許可を取る → ④メニューと仕入れを固める → ⑤出店する
という流れで進みます。順番を意識せずに動いてしまうと、後からやり直しが発生しやすくなります。
最初にやるべきなのは、「どんな形で営業したいか」をざっくり決めることです。イベント中心なのか、平日のランチ営業なのか、週末のみの稼働なのかによって、必要な設備やメニューは大きく変わります。この段階で完璧に決める必要はありませんが、方向性だけは整理しておくことが重要です。

次に考えるのが、車両と設備です。ただし、ここでいきなり高額な車両やフル装備を揃える必要はありません。メニューや営業スタイルが決まっていない状態で設備を先に買ってしまうと、「使わない機材が増える」「スペースが足りない」といった失敗につながります。あくまで後工程を見据えた準備が必要です。
並行して進めたいのが、保健所の営業許可についての確認です。地域ごとにルールが異なり、扱うメニューによって必要な設備も変わるため、早めに情報を集めておくと後が楽になります。事前に相談しておくだけでも、無駄な買い直しを防ぐことができます。
そして最後に、メニューと仕入れを具体化します。売れるかどうかだけでなく、「回せるか」「仕込みは現実的か」「人手が足りなくても対応できるか」といった視点が重要です。実はこのメニュー選定が、設備や運営の難易度を大きく左右します。
このように、キッチンカー開業は一つひとつを順番に整理して進めることが成功への近道です。次章では、開業前に必ず揃えておきたいものを、ハード面(車両・設備)に絞って詳しく見ていきます。

3. 開業前に必ず揃えるべきもの【ハード面】
キッチンカー開業で多くの人が最初に意識するのが、車両や設備といった「目に見える準備」です。ただし、勢いで揃えてしまうと、後から使いづらさや無駄が出やすい部分でもあります。ここでは、開業前に最低限押さえておきたいハード面のポイントを整理します。
キッチンカー本体(車両)の考え方
キッチンカーは、新車・中古・リースといった選択肢がありますが、重要なのは価格よりも「営業スタイルに合っているか」です。
イベント中心で短時間営業が多いのか、毎日稼働するのかによって、必要なサイズや設備は変わります。大きければ良いというわけではなく、出店場所の制限や取り回しも考慮する必要があります。
また、車内スペースは思っている以上に限られています。調理・保管・動線をイメージしながら、無理なく作業できる広さかどうかを確認することが大切です。

調理設備・機材はメニューありきで考える
コンロ、グリル、フライヤー、冷蔵・冷凍庫など、設備は多岐にわたりますが、すべてを揃える必要はありません。
重要なのは「やりたいメニューに本当に必要かどうか」です。メニューが決まっていない段階で設備を先に購入すると、後から使わない機材が増えやすくなります。
特に初心者の場合は、工程がシンプルなメニューに合わせて、最低限の設備からスタートする方が失敗しにくくなります。
給排水・電源まわりは必ず確認する
保健所の許可や出店条件に大きく関わるのが、給排水タンクや電源です。
地域によって必要な容量や仕様が異なるため、事前に確認せずに準備してしまうと、やり直しが発生することもあります。
また、出店先によっては電源が使えない場合もあるため、ガス機器中心で運営するのか、発電機を使うのかといった点も含めて考えておく必要があります。
最初から完璧を目指さない
ハード面の準備でよくある失敗が、「最初から完璧に揃えようとすること」です。
実際に営業を始めてみないと分からないことも多く、最初は必要最低限でスタートし、経験を積みながら調整していく方が現実的です。
無理のない設備構成にすることで、初期費用を抑えつつ、柔軟な運営がしやすくなります。

4. 開業前に整えておくべきもの【ソフト面】
キッチンカー開業では、車両や設備といったハード面に目が行きがちですが、実際に差が出るのはソフト面の準備です。ここが曖昧なまま進めてしまうと、「営業できない」「思ったように回らない」といった問題が起こりやすくなります。
営業許可・保健所対応を早めに確認する
キッチンカー営業には、必ず保健所の許可が必要です。しかもこの許可は全国共通ではなく、地域ごとに基準が異なります。
さらに、提供するメニューによって必要な設備や条件も変わるため、「何を売るか」が決まっていないと正確な準備ができません。
開業を決めたら、早い段階で保健所に相談し、想定しているメニューと営業形態を伝えたうえで、必要条件を確認しておくことが大切です。これを後回しにすると、設備の買い直しなど無駄なコストが発生しがちです。

出店先の想定をしておく
キッチンカーは、どこで営業するかによって売れ方が大きく変わります。
イベント中心なのか、平日のオフィス街なのか、週末のみのスポット出店なのかによって、来場者層や回転率の考え方がまったく異なります。
出店先をまったく想定せずにメニューを決めてしまうと、「売れない」「回らない」というミスマッチが起こりやすくなります。完璧に決める必要はありませんが、ある程度の方向性は持っておくべきです。
オペレーションを具体的に想像する
キッチンカーは限られた空間での営業になります。
何人で運営するのか、誰が調理をして、誰が会計を担当するのか、ピークタイムはどう回すのかといった点を、事前にイメージしておくことが重要です。
特に1人または少人数での運営を想定している場合、工程が多いメニューは負担が大きくなります。調理から提供までの流れを一度紙に書き出してみるだけでも、無理があるかどうかが見えてきます。

「続けられるか」を基準に考える
開業前はどうしても「売れそうか」「目立つか」に意識が向きがちですが、実際に大切なのは「続けられるかどうか」です。
準備や当日の負担が大きすぎると、モチベーションが続かず、早期撤退につながるケースも少なくありません。
ソフト面の準備を丁寧に行い、自分の体力・時間・人手に合った形を作ることが、長く続けるための土台になります。
5. 「売れるメニュー」を考える前に押さえるべき視点
キッチンカー開業を考えると、多くの人が最初に悩むのが「何を売ればいいのか」という点です。確かにメニューは売上を左右する重要な要素ですが、実はメニュー選びを急ぎすぎること自体が失敗の原因になるケースも少なくありません。
まず意識したいのは、「売れるかどうか」だけで判断しないことです。SNSやネット記事で紹介されている人気メニューは魅力的に見えますが、それが自分の営業スタイルや設備、人手に合っているとは限りません。売れている理由だけを真似すると、準備や運営が想像以上に大変になることがあります。

次に重要なのが、「回せるかどうか」という視点です。キッチンカーはスペースも人手も限られています。調理工程が多い、提供に時間がかかる、同時に複数の作業が必要になるメニューは、ピーク時にオペレーションが崩れやすくなります。売上以前に、現場が回らなければ意味がありません。
また、仕込みや在庫管理の現実性も見落とせないポイントです。前日に長時間の仕込みが必要だったり、売れ残ると廃棄になりやすい食材を使っていたりすると、負担とリスクが一気に高まります。開業初期は特に、「仕込みが少ない」「ロスを抑えやすい」構成を意識することが大切です。
さらに、天候や時間帯の影響も考慮する必要があります。屋外営業が多いキッチンカーでは、想定より客足が伸びない日もあります。そんなときでも対応しやすいメニューかどうか、売れ行きに合わせて柔軟に調整できるかという点も、事前に考えておきたいポイントです。
このように、売れるメニューを考える前には、「自分の条件で無理なく扱えるか」「継続できるか」という視点を先に整理しておくことが重要です。この基準を持っておくことで、メニュー選びの迷いは大きく減り、現実的な判断がしやすくなります。

次章では、こうした視点を踏まえたうえで、キッチンカーで選ばれやすいメニューの特徴を具体的に見ていきます。
6. キッチンカーで選ばれやすいメニューの特徴
キッチンカーで安定した運営を目指すなら、「流行っているか」よりも「現場で扱いやすいか」を基準にメニューを考えることが重要です。実際に多くのキッチンカーで選ばれているメニューには、いくつか共通した特徴があります。
まず大きなポイントが、調理工程がシンプルであることです。焼く・温める・盛り付けるといった作業が直線的につながっているメニューは、オペレーションが安定しやすくなります。注文が重なっても慌てにくく、少人数でも回しやすいのが特徴です。
次に重要なのが、提供スピードを落としにくいことです。キッチンカーではピークタイムに注文が集中します。提供に時間がかかるメニューは、行列が伸びる原因になり、結果として購入を諦められてしまうこともあります。短時間で提供できるメニューほど、売上につながりやすくなります。

また、食べ歩きしやすい形状であることも欠かせません。片手で持てる、こぼれにくい、食べ終わりが分かりやすいといった要素は、イベントや屋外出店では特に重要です。お客さんが「持ちやすそう」「食べやすそう」と感じるかどうかは、選ばれるかどうかに直結します。
さらに、在庫管理やロスを抑えやすいことも現実的な視点です。注文数に応じて調理量を調整できるメニューや、余っても次回に回しやすい食材を使ったメニューは、開業初期のリスクを下げてくれます。売れ行きが読めない段階では、この柔軟性が大きな安心材料になります。

こうした条件を満たすメニューは、派手さはなくても、結果的に「回しやすく」「疲れにくく」「続けやすい」構成になります。キッチンカー開業直後は特に、まずはこのような特徴を持つメニューからスタートし、経験を積みながら調整していくのが現実的な選択といえるでしょう。
7. メニュー選定と仕入れはセットで考える
キッチンカー開業で見落とされがちなのが、「メニューは決めたが、仕入れが現実的でない」というケースです。どれだけ魅力的なメニューでも、仕入れや管理が難しければ、運営は一気に不安定になります。そのため、メニュー選定と仕入れは必ずセットで考える必要があります。
まず意識したいのは、仕入れの柔軟性です。開業直後は売れ行きが読めず、日によって注文数が大きく変わります。小ロットから対応できる仕入れ先であれば、必要以上に在庫を抱えずに済み、ロスのリスクを抑えることができます。
次に重要なのが、保存・管理のしやすさです。キッチンカーは保管スペースが限られており、仕込みや保存に手間がかかる食材は負担になります。冷凍対応の食材であれば、使う分だけ解凍し、残りは次回に回すといった調整がしやすく、運営の自由度が高まります。
また、下処理の有無も見逃せません。仕込みに時間がかかる食材を選んでしまうと、前日準備や当日の負担が増え、営業に集中できなくなります。最初から下処理された状態で使える食材を選ぶことで、準備全体が大幅にラクになります。
こうした条件を踏まえた仕入れ先の一例として、弊社が運営する ごち祭 があります。
ごち祭では、イベントやキッチンカーでの使いやすさを前提に、冷凍の肉串を中心とした商品を取り扱っており、10本単位からの小ロット注文が可能です。すべて味付けなしの商品なので、現場でタレや塩などを調整しやすく、メニュー展開の幅も広がります。

仕入れ先は出店スタイルや考え方によってさまざまですが、「回せるメニュー」を実現するために、仕入れの段階から無理がないかを確認しておくことが、キッチンカー開業を成功させる近道です。
8. 失敗しにくいスタートを切るための考え方
キッチンカー開業で最も大切なのは、最初から大きく当てにいかないことです。開業直後は経験もデータも少なく、想定通りにいかない場面が必ず出てきます。だからこそ、「失敗しにくい形」でスタートすることが、その後の継続につながります。
まず意識したいのは、完璧を目指さないという考え方です。設備もメニューも、最初から理想形を揃える必要はありません。実際に営業してみて初めて分かることの方が多く、最初は「回せる」「続けられる」構成を優先する方が現実的です。
次に、負担が増えすぎないメニュー構成を選ぶことです。準備や仕込み、当日のオペレーションで無理があると、売上以前に体力や気力が持ちません。調理工程がシンプルで、少人数でも安定して提供できるメニューを軸にすることで、営業に集中しやすくなります。
また、仕入れと在庫管理を軽くすることも重要です。小ロット対応や冷凍管理ができる食材を活用すれば、売れ行きに応じて調整しやすく、ロスの不安も減らせます。これは、開業初期の精神的な余裕にも直結します。
キッチンカーは、続けることで少しずつ改善できるビジネスです。最初からすべてを決め切ろうとせず、実際の営業を通じて「何が合っているか」を見極めていく姿勢が、結果的に成功への近道になります。
無理のない準備、回しやすいメニュー、現実的な仕入れ。この3つを意識するだけで、キッチンカー開業のスタートはぐっと安定します。まずは一歩踏み出し、経験を積みながら、自分なりの形を作っていきましょう。
