ごち祭のお役立ち情報ブログ
1. はじめに
キッチンカーを始めようと思ったとき、誰もが最初にぶつかる壁が「何を売るか?」という問題です。調理経験や飲食業の知識があっても、キッチンカーは設備やスペース、提供スピード、仕入れ方法など独自の制約が多く、店での営業とはまったく違うノウハウが必要になります。特に初心者の場合、「調理が大変すぎてまわらない」「予想より利益が出ない」「人は集まるのに売れない」といった失敗も珍しくありません。
一方で、キッチンカーは初期投資が比較的少なく、出店場所を柔軟に変えられるという大きな強みもあります。商品選びさえ間違えなければ、短期間で売上を作ることも可能です。だからこそ、初めてのメニュー選定は“売れる見込み”が高く、調理オペレーションがシンプルなものから始めるのが鉄則です。
本記事では、そんな「キッチンカー初心者」に向けて、成功の可能性が高いメニューを5つ厳選してご紹介します。選定の基準は、以下の3点。
1.調理が簡単でオペレーションが回しやすいか
2.利益率が高く、仕入れと販売のバランスが良いか
3.見た目や香りなど“人を惹きつける力”があるか
キッチンカーの成功は、単に「美味しい」だけでは足りません。イベントや街角での出店では、“一目惚れ”で選ばれるかどうかが重要です。この記事を参考に、自分に合ったスタートメニューを見つけ、無理のない運営としっかりした売上を両立させていきましょう。
2. メニュー選定の3つのポイント
キッチンカーを成功させるうえで、最初にしっかり考えておきたいのが「何を売るか」というメニュー選定です。どれだけやる気や情熱があっても、メニュー選びを間違えると、準備に追われたり、売上が伸びなかったりと、初期段階でつまずいてしまいます。
メニューを選ぶときに大切なのは、次の3つの視点です。
① 調理が簡単でオペレーションが回しやすいか
キッチンカーは、限られたスペース・設備の中で素早く商品を提供する必要があります。厨房のように複数人で分担したり、広い仕込み場を確保することができないため、「焼くだけ」「温めるだけ」など、シンプルな工程のメニューが理想です。
また、ピークタイムに列ができた際に、手間のかかる調理では提供が間に合わず、お客様を逃してしまうことにもなりかねません。たとえば、肉串やフライドポテトのように、事前仕込みが済んでいて当日は焼くだけ・揚げるだけといった形式は、初心者にも扱いやすくおすすめです。
② 利益率が高いか
原価が安く抑えられ、販売価格に対して十分な利益を確保できるメニューを選ぶことも重要です。キッチンカーでは家賃や光熱費が比較的少なく済む分、商品そのものの利益率が売上に直結します。
たとえば、たこ焼きやクレープなどは、材料費が安いにもかかわらず、500円~700円といった価格で販売できるため、原価率が20~30%程度に収まりやすく、効率よく利益が出せます。
もちろん、高単価の肉類などを扱う場合でも、「ボリューム感」「限定感」「SNS映え」などの付加価値があると、1本800円〜1200円でも売れるため、結果的に利益率を確保することが可能です。
③ 見た目・香り・音などで集客力があるか
人通りのある場所で営業するキッチンカーにとって、商品自体が“看板”になります。つまり、通りすがりの人の目や鼻を引く商品であるかどうかは、集客に大きな影響を与えます。
肉を焼く音、香ばしいにおい、焼き目や色のインパクトなど、五感に訴える要素が強いほど、集客効果が期待できます。さらに、最近ではSNSへの投稿を前提に写真映えする見た目も重視されており、色鮮やかなドリンクやスイーツも人気です。
これら3つの観点を軸にメニューを選べば、仕込み・販売・集客までの流れがスムーズになります。初心者こそ、扱いやすく売れやすい“定番+差別化”のバランスを意識してメニューを選びましょう。
3. 成功するおすすめメニュー5選
キッチンカー初心者にとって、「どんなメニューなら売れるのか」「調理しやすいのか」は非常に重要なテーマです。ここでは、実際にキッチンカーで人気の高いメニューの中から、特に初心者におすすめしたい5つを厳選してご紹介します。
① 肉串(牛串・タン串・鶏ネギマなど)
調理は焼くだけ。仕込みもシンプルで冷凍保存ができるため、オペレーションも楽。イベントや屋台でも定番の人気メニューで、香ばしいにおいが食欲をそそり、集客力も抜群です。
サイズ感や本数のセット売りなどで単価調整もしやすく、1本800〜1200円でも売れる商品力があります。仕入れ先によっては小ロットから始められ、初心者にも扱いやすいのが大きな魅力です。
当店では、キッチンカーでの販売にぴったりな肉串を多数ご用意しております。
どれにするか迷った際は、ぜひ一度お試しください!
オススメ① 豚タン串(80g)
イベント現場で圧倒的な人気を誇るのが、80gの豚タン串です。まず注目すべきはその“珍しさ”。焼肉屋では定番のタンも、串に刺さって屋台で売られているのはまだまだ珍しく、「見たことない」「食べてみたい」と思わせる力があります。
さらに、80gというボリューム感により「ちゃんと食べた感」があり、食べ応えも抜群。ジャンル的にも牛・豚・鶏の中で差別化できる存在です。加えて原価と販売価格のバランスが良く、利益率が非常に高いのも出店者にとっては魅力のポイントです。
オススメ② 牛ハラミ串(80g)
王道として不動の人気を誇るのが牛ハラミ串です。肉の香ばしさとジューシーさは、来場者の「肉を食べたい!」という本能に直接刺さる商品。35gと80gのサイズ展開が可能なため、予算や客層に合わせて柔軟に対応できるのも強みです。
35gなら数百円の買いやすい価格帯、80gならしっかり利益が出せる高単価商品として活用できます。年齢層・性別問わず好まれる牛ハラミ串は、イベントの定番として安定した売上が見込めるメニューです。
オススメ② 鶏ネギマ(80g)
親子連れや女性客に人気なのが、鶏ねぎま串です。ヘルシーで優しい味わいは、幅広い層に支持されており、子どもでも食べやすいのがポイント。野菜(ねぎ)も入っているため、見た目にも“ちゃんとした食事感”が出て、単なるジャンクフードとは異なる印象を与えられます。
また、鶏肉は牛・豚と比べて原価が比較的安定しており、大量調達もしやすいのも出店者側のメリットです。これらの肉串は、人気の35gと80gの2サイズを展開することで、ターゲット層や提供スタイルに応じた価格戦略が立てやすくなります。「小腹が空いたから軽く1本」から「がっつり食べたいから大きいサイズ」まで、幅広く対応できるのも強み。迷ったら、この3種から始めるのがおすすめです。
ごち祭では、最低10本から注文可能。これは「とりあえず少量だけ試してみたい」という初心者にも嬉しいポイントです。一方で、大規模イベントに向けた1000本以上の注文も可能なので、継続出店者や業者にも対応できるのが強み。仕入れ数に合わせた柔軟な対応が可能です。
さらに業者向けには、全8種の人気串を各2本ずつ詰め合わせた「試食セット(送料無料)」もご用意。実際に味・サイズ・焼きやすさを自分の目と舌で確認したうえで導入を判断できるので、「初めてでも失敗したくない」「ちゃんと品質を見極めたい」という方にぴったりです。
② たこ焼き
イベントや観光地では鉄板の人気メニュー。材料費が安く利益率が高いうえ、提供スピードを上げやすいのが強み。
鉄板や機材の準備が必要ですが、一度セッティングしてしまえばオペレーションは比較的安定します。トッピング(チーズ・ねぎ・明太マヨなど)で差別化もしやすく、リピーター獲得にも有効です。
③ クレープ
女性や若年層を中心に根強い人気を誇るスイーツ系メニュー。生地さえ準備できれば、あとは中に入れる具材を変えるだけで種類展開ができます。
見た目が可愛くSNS映えしやすいため、集客効果も高く、単価も600円~800円程度が見込めます。フルーツや生クリーム、チョコなど冷凍保存可能な素材も多く、ロスが出にくいのも魅力です。
④フライドポテト・からあげセット
「揚げ物×キッチンカー」は鉄板の組み合わせ。提供までのスピードが速く、幅広い年齢層に人気。冷凍食材を使えば仕込み不要で手軽に運用できます。
味付け(ガーリック・スパイシーなど)を変えるだけでもメニュー展開が可能で、ワンハンドで食べやすく、イベントやお祭りにも強いメニューです。
⑤ レモネード・フルーツドリンク
夏場の定番、ドリンクメニュー。中でもフルーツを使った見た目のきれいなドリンクは、SNSをきっかけにバズる可能性もあります。
レモンシロップをベースに、炭酸やフルーツを組み合わせるだけの簡単調理で、見た目に反して手間がかからず、原価も抑えられます。利益率が高く、ドリンクを扱うことでフードとのセット販売にもつなげられます。
いずれも初心者が扱いやすく、集客・収益の両面で優秀なメニューばかり。迷ったら、まずはこの中から自分のやりやすいものを選び、試験的に出店してみるのがおすすめです。次章では、実際にメニューを運用していく際の注意点を紹介します。
4. 注意点とアドバイス
キッチンカーを始めるにあたって、「売れるメニュー」を選ぶことは大前提ですが、実際に営業を始めると、それだけではうまくいかない場面も出てきます。ここでは、初心者が陥りやすい失敗と、それを避けるための注意点・アドバイスを紹介します。
メニューは絞る!「多すぎ」は逆効果
よくある失敗のひとつが、メニューを増やしすぎてしまうことです。「いろんなお客様に対応したい」と思うあまり、品数を多くしすぎると、調理が間に合わなかったり、仕込みや材料管理が煩雑になり、結果的に品質や提供スピードが落ちます。
キッチンカーの強みは“専門性”。最初は1~3品程度に絞り、「その場で素早く提供できる」体制を作ることが大切です。品数の多さよりも、「あの店といえばコレ!」と覚えてもらえるような看板商品を磨いていきましょう。
スピード命!ピークタイムの対応をシミュレーション
フードの味はもちろん大事ですが、実際の現場では「いかに待たせないか」が売上を大きく左右します。行列ができても提供が遅ければ、客足はすぐに遠のいてしまいます。
出店前には、混雑時を想定したシミュレーションを何度も行い、どのくらいの時間で1品を出せるのか、ピーク時に何人で回す必要があるのかを明確にしておきましょう。
季節と場所に合わせて柔軟に調整を
「売れるメニュー」は季節や出店場所によって大きく変わります。たとえば、真夏に熱々のラーメンやシチューは避けられがちですし、逆に寒い冬に冷たいレモネードは売れません。
出店する場所の客層(ファミリー向け・若者中心・ビジネス街など)や、開催されるイベントの雰囲気によっても最適なメニューは変わります。自分の主力商品は持ちつつも、少しだけサブ商品を季節限定で変えるなど、柔軟な工夫をすると売上アップに繋がります。
初期費用をかけすぎない
キッチンカーの魅力は“低リスクで始められること”にありますが、最初から見栄えや設備にお金をかけすぎてしまうと、回収に時間がかかり、運転資金が枯渇するリスクもあります。
必要最低限の設備と、無理のない在庫数でテスト営業を繰り返し、需要や売れ筋を把握しながら、徐々にスケールアップしていく形がおすすめです。
地道な準備と柔軟な対応力が、キッチンカー成功のカギ。最初から完璧を目指す必要はありません。むしろ、「小さく始めて、大きく伸ばす」くらいのスタンスが、長く続けるコツです。次は、記事のまとめに入ります。
5. まとめ
ここまで、キッチンカー初心者におすすめのメニューと、成功するための選び方・運営のコツをご紹介してきました。最後に、この記事の要点を振り返りながら、改めて「どう始めればいいか」を整理していきましょう。
まず、キッチンカーで成功するには、「おいしいものを出す」だけでは足りません。限られたスペース・時間・人手のなかで、いかに効率よく、安定して提供できるかがカギとなります。そのためには、最初のメニュー選びがとても重要です。
おすすめした5つのメニュー(肉串、たこ焼き、クレープ、揚げ物、ドリンク)は、いずれも以下のような特徴を備えています。
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調理がシンプルで、初心者でもオペレーションしやすい
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食材ロスが少なく、利益率が高い
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見た目や香りで通行人の目を引き、集客力がある
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出店するイベントや立地に応じて柔軟な調整がしやすい
つまり「手間は少なく」「利益は高く」「人を引き寄せる力がある」メニューこそ、初心者が最初に選ぶべき選択肢なのです。
また、売上を伸ばすうえで注意すべき点として、「メニューは多すぎないように絞る」「ピークタイムの準備を徹底する」「季節や場所に応じて調整する」「初期投資をかけすぎない」といった姿勢も重要です。完璧を目指すより、まずは無理なく「回る体制」を作ることが成功の近道になります。
最初はうまくいかなくても、テスト出店を重ねながら改善を続ければ、少しずつ「自分なりの売れ筋」が見えてきます。重要なのは、無理なく続けられるスタイルで始めること。そして、小さな成功体験を積み重ねていくことです。
「売れる商品を仕入れたい」「少ロットから試したい」という方は、仕入れの相談やお試しセットの活用もおすすめです。無理のないスタートから、一歩ずつ成功へつなげていきましょう。
あなたのキッチンカーが、多くの人に喜ばれ、楽しく続けられるものになりますように。